腰痛改善や美容・健康のために「骨盤矯正」に通われている方も多いかと思います。
しかし、どのような施術でどのような効果が期待できるかご存知でしょうか？
骨盤矯正は腰だけでなく、全身の血流改善・筋肉の緊張緩和などの効果が期待できます。
そこで、骨盤矯正の原因や効果について詳しくお話します。

骨盤矯正とは

骨盤矯正とは歪んでしまった骨盤を本来の正しい位置に戻す治療です。
筋肉を中心に、関節運動・マッサージを行い骨盤の歪み取り除いていきます。
様々な原因で歪ん骨盤をそのまま放置すると、歪んだ状態で固定されてしまいます。
骨盤がゆがむ原因は以下のようなものがあります。

• 悪い姿勢
• 筋力の低下
• 出産
• 筋バランスの不均衡

これらの原因で歪んだ骨盤を中心に、原因になる筋肉にアプローチして、関節運動で歪みを改善していきます。
また、姿勢が悪いことが原因で無理な力がかかっている部分は、姿勢を改善するように正しい姿勢を指導して、ストレッチも行います。
また、筋力不足の筋肉には、正しい力がかかるように筋力トレーニングを行うこともあります。

骨盤がゆがむ原因

筋力の低下

運動不足などで、筋力が低下すると身体を支える力が弱くなり、正しい姿勢を取ることができなくなってきます。
身体の重い部分を支えるために筋力が弱い方向に傾いていたり、普段のくせでどちらか片方に力がかかったりすると、正しい位置で骨盤や背骨を支えることができずに、ゆがみの原因になります。
そのため、正しい姿勢を保つために、普段から運動する習慣をつけておくことも大切です。

妊娠・出産

妊娠をすると、子宮が大きくなり、それに伴ってお腹も大きくなります。
そうすると、肺や心臓が圧迫されて内臓の位置も変わることがあります。
妊娠によって急激な体形の変化で身体のバランスが変わり、ゆがみやすくなります。

悪い姿勢

座る時に足を組むくせがあったり、左右どちらかに体重をかけて立ったりするくせがある方は注意が必要です。また、肩が前に出てしまう(巻き肩)や猫背の姿勢もゆがみの原因になってしまいます。
また、出産後に赤ちゃんを抱っこする際に、筋力が足りないと腰で支えがちになり、お腹を突き出した姿勢を取ることが多く、そのままゆがみにつながってしまいます。
そうすると、骨盤が後ろに下がり、お尻も下に下がります。
妊娠・出産で骨盤が大きく変化して、ゆがんだままの状態になっていることも多く、さらに赤ちゃんのお世話をする際に無理な姿勢をして、ゆがみにつながっている方も少なくありません。

骨盤のゆがみを放置した時の症状

骨盤は上半身と下半身とつないで、全身を支えている大切な部分です。
そのため、骨盤のゆがみを放置してそのままにしていると、全身にさまざまな症状を生じやすくなります。

むくみ

骨盤がゆがむと、足や腰や肩などに負担がかかることになります。ゆがんだ位置で負荷がかかると、筋肉がこり固まることが多いため、血行も悪くなり、その部分がむくんでしまいます。

腰痛

上半身と下半身をつなぐ骨盤がゆがむと、その分の負担が身体の別の部分に出てきます。
そうすると、骨盤近くの腰に負担がかかることが多く、腰痛の原因になることがあります。

生理痛

骨盤は子宮の近くになるため、ゆがみが生じると卵巣や子宮を圧迫してしまうことがあります。
そうすると、血流が滞ってしまい、生理痛や生理時の出血が多くなるなどの症状が出る可能性があります。

足の長さに左右差がある

骨盤が上下にゆがむと、足の長さに左右差が出ることがあります。
また、左右にゆがむと足がO脚やX脚になることもあります。

お尻が垂れて見える

骨盤が後ろに下がるとお尻が下がって垂れて見えるようになります。
また、逆に骨盤は前に下がっていると、お尻が大きく見えることもあります。

左右どちらかにお肉がつきやすい

骨盤がゆがむと使わない筋肉が出てしまうため、その部分に余計はお肉がつきやすくなります。部分的にお肉がついて太ったように見えることもあります。

骨盤のゆがみをチェックする方法

膝を倒してチェックする

膝を立てた状態で仰向けに寝て、左右の膝をくっつけた状態で左右に倒し、どちらか倒しにくい方がないかチェックします。
ゆがんでいると、倒しにくくなります。

足を開いた角度でチェックする

足を伸ばして自然に座ります。
伸ばした足のかかとをつけて、自然につま先が開いているか確認します。
理想的には、つま先とかかとがきれいなVで同じ角度になっている状態です。
片方のつま先だけが大きく開いている場合には、開いている方の骨盤がゆがんでいます。

足踏みをしてチェックする

目を閉じた状態で50回足踏みをして、最初に立っていたところからどの程度離れているか確認します。
右にずれていた方は右側に骨盤がゆがんでおり、左にずれていた方は左側に骨盤がゆがんでいます。
前に出ていた方は猫背で重心が前に出ており、後ろに下がっていた方は骨盤が下がっています。
このように、動いた方向でゆがみがどの部分からきているかチェックができます。

骨盤矯正で期待できる効果

骨盤の矯正ではゆがみが改善されます。
そうすると、血行がよくなり、さまざまな効果が期待できます。

• むくみや冷え性の改善
• 肩こり・頭痛・腰痛の軽減
• 生理痛の改善
• 下半身のダイエット効果
• 便秘の解消

骨盤が正しい位置にくると姿勢がよくなります。
そうすると、内臓も正しい位置に戻り、お腹が出ていた方もぽっこりせずにスタイルの改善が期待できます。
また、血行がよくなることで「むくみ」「冷え性」「肩こり」「頭痛」などの症状の改善も見込めます。

また、骨盤矯正と合わせてストレッチなどで骨盤の周りの筋肉の柔軟性を高めると次のような効果が期待できます。

けがの予防

筋肉のストレッチをすることで、柔軟性が高くなって、動きがスムーズになります。
関節を動かせる幅は増えると、筋肉の動きに余裕ができるため、けがの予防が期待できます。

疲労回復

骨盤のゆがみが改善されて、血流がよくなることで酸素がスムーズに運ばれるようになり、疲れにくくなる効果が期待できます。

リラクゼーション

ストレッチで筋肉の疲労が回復して、筋肉の緊張がなくなることでリラックスする効果が見込めます。

自宅でできる骨盤のゆがみを改善する方法

正しい姿勢

骨盤のゆがみを悪化させないためには、毎日の生活習慣が関係してきます。
気をつけるポイントをご紹介します。

立ち方

正しい立ち方は足から頭の先まで一直線になる姿勢です。
足・膝・お尻・肩・耳が真っすぐになっているか確認しましょう。
鏡で確認した時にどちらかに傾いていないと大丈夫です。
歩く時は膝を前に出して、かかとから着地するように意識しましょう。

座る時の姿勢

正しい姿勢はお尻から頭まで真っすぐになります。
背もたれにもたれかからないようにして、背筋を伸ばして骨盤を立てるようにしましょう。
足はできるだけ組まないようにしてください。
正しい姿勢で座っていると疲れにくく、膝も自然と閉じています。
また、床に座る時には、足を左右どちらかに崩した座り方は避けて、同じ姿勢を長い時間続けないよういしましょう。

寝る時の姿勢

骨盤のゆがみを予防するためには、仰向けになって真っすぐ寝るようにしましょう。
横向きに寝ると、ゆがみの原因になるため仰向けを心がけましょう。
ただ、寝ている時は無意識なので、寝返りをしていることがあります。
寝るまでの姿勢に気をつけましょう。

骨盤ベルトをする

骨盤ベルトは、腰回りをサポートして、正しい位置やゆがみの予防に効果的です。
正しい位置に安定しやすくなるため、意識づけをすることも期待できます。
骨盤ベルトをすると、正しい位置になって安定するため、腰痛の緩和にも役立ちます。

骨盤のゆがみに効くストレッチ

座って行うストレッチ

肩膝を立てて、ひじで押して振り向きます。
ひじで押しながら、背筋を伸ばすことを意識します。
この動作を15～30秒キープして反対側も行います。

立って行うストレッチ

かかとをお尻に近づけるように手で押さえます。
真っすぐ立ち、お腹に力を入れます。
太ももの前側が伸ばされるのを意識しながらひざを引きます。
15～30秒キープして左右順番に行います。

横向きに行うストレッチ

座って横向きに身体を伸ばします。
かかとをお尻に近づけるように手で押さえます。
太ももの前側が伸ばしながら、お腹に力を入れてひざを後ろにひきます。
15～30秒キープして反対側も行います。

まとめ

骨盤矯正をすると、身体のゆがみが改善されてむくみが取れる・下半身がすっきりするなどの効果が期待できます。
また、生理痛などの不調の改善が見込め、快適に過ごすことができます。

ただ、骨盤矯正はすぐに大きく改善するものではありません。
日常生活のくせを正しく改善して、筋力をつけるためにストレッチやトレーニングを行うことで身体のバランスが整っていきます。

整体でのアプローチだけでなく、これらを行うことで骨盤ケアができて、体調改善につながります。
自宅でのケア方法やトレーニング方法も合わせてお伝えすることができますので、気になることはお気軽にご相談ください。