交通事故はある日突然起こります。
いきなり起こった時に、茫然としてどうしたらよいか分からない方も多いのではないでしょうか。
ただ、交通事故直後には何にも症状がなくても、その後痛みや違和感が出ることがあるため、事故の対応の手順を行う必要があります。
手続きをしなかったことで、本来、自賠責保険で負担してもらえる費用を自己負担しなければならないこともあります。
交通事故が起きてしまった時の対応の流れや施術について詳しくご紹介します。

交通事故の症状で多い「むちうち」

思いがけない衝撃で、首などの神経を痛めてしまうことを「むちうち」といいます。
むちうちは必ず事故直後に症状が出るわけではありません。
事故から時間が経過して症状が出ることもあります。
そして、病院でレントゲンを撮影しても、問題がないと診断されることもあるのです。

これは、むちうちは骨に異常があるわけではなく、神経や筋肉を痛めていることが関係しています。
レントゲンは神経や筋肉の異常はうつりません。
しかし、身体の不調は改善されることがないため、違和感を抱いている場合には、専門家にみてもらうことが大切です。

そのまま放置して、その後に施術が必要になっても示談が成立していると、自賠責保険を適応することが難しくなります。

むちうちの種類

頸椎捻挫型

首の筋肉やじん帯が傷つくことが原因でおこります。
主に首周りに痛みが出ることが多く、肩・背中などに痛みが出ることもあります。

腰部捻挫型

腰の筋肉やじん帯が傷つくことが原因で起こります。
主に背中に痛みが出ることが多く、首・肩などに痛みが出ることもあります。

神経根症状型

神経が圧迫されたことが原因で痛みを感じるのが特徴です。
頭痛や首の痛みを感じることが多くなります。
腕に痛みやしびれを感じることもあります。

バレリュー症候群

後部交感神経が傷つくことでおこります。
頭部への血流が悪くなると、「頭痛」「めまい」「吐き気」「目の疲れ」などの症状が出ることもあります。

むちうちになった時のケア方法

• 痛みをかばうことで緊張する筋肉をほぐす
• 首や腰などを過度に安静にし過ぎず、適度な運動を取り入れていくこと
• 筋肉を動かすストレッチや関節を動かす運動も取り入れること

状態にもよりますが、痛みが落ち着いてきている段階だと、安静にし過ぎず関節や筋肉を動かすことが大切です。
その上で、違和感がある部分をかばうことで負担がかかってしまう部位を、ほぐしてリラックスできる状態に導きます。

また、首や腰だけでなく、ゆがみが出ている部分を整えるために、骨盤・腰椎・股関節などの施術を行ったり、マッサージをしたりして、早期回復できるように施術していきます。

交通事故にあった時の対応の流れ

交通事故にあった時は、突然のことでびっくりしてしまい、どうしたらよいか困ってしまうことが多いのではないでしょうか。
ただ、交通事故にあった場合には対応しなければいけないことがあります。

交通事故の直後は症状が全くなくても、あとから症状が出てくることがあります。
その時に診断してもらっても、交通事故と関係が証明することが難しい場合があります。事故にあった時にするべきことをしなかったがために、治療を受けて、受けることができた援助が受けられないなどの問題が出てしまうこともあります。

そのため、事故直後は症状がなくても、病院を受診して「診断書」を作成してもらうことが大切です。
それでは交通事故にあった時の流れについて解説します。

被害状況の確認

車同士で交通事故にあった場合、ご自分・同乗者の方の安否を確認してください。
安否が確認できた場合には、相手の方・相手の同乗者の方の安否も確認しましょう。
また、ほかに事故に巻き込まれてしまった人がいないかも確認して、救急車が必要な場合には、速やかに連絡しましょう。

また、できる限り通行する車の邪魔にならないように、路肩などに車寄せをして事故の現場を確認しましょう。

保険を請求する時に必要になってくることもあるため、相手の「氏名」「連絡先」「住所」「ナンバー」は必ず確認するようにしましょう。

警察に連絡

ケガ人を確認したら警察に連絡しましょう。
事故証明を発行してもらい、その後の保険や治療をスムーズに進めることができます。
交通事故の際は突然ということもあり、相手の方が警察を嫌がるケースもありますが、自己判断で示談はせずに必ず連絡しましょう。

その時は症状がなくても、その後に痛みが出てくる場合もありますが、示談にしていると保険請求ができず、自己負担で治療費を負担しなければいけないこともあります。

保険会社に連絡する

警察と一緒に保険会社にもすぐに連絡しましょう。
保険を使った治療もスムーズに行うことができますし、車の修理などの手配の際にも早めに対応が可能です。

病院で診断を受ける

事故直後は必ず、病院を受診しましょう。
これは、後遺症が残った際に「後遺障害診断書」を発行して事故との関係を証明する必要があります。
病院より、先に整骨院に行ってしまうと、事故との因果関係の証明が困難になってしまいます。
また、整骨院に通う際には、医師から整骨院に通う許可をもらいましょう。
保険を使用して治療するために大切な手順になります。

整骨院で治療する

病院で治療があった場合にも、平行して整骨院で治療を始めることができます。
まずは、根本的な痛みが出ている部分を中心に施術していき、後遺症が出ないように予防するプログラムも行います。

施術の流れ

1 問診・カウンセリング

施術前に丁寧なカウンセリングを行って、痛みや身体のお悩みについてお伺いします。 普段気になっていることを何でもご相談ください。

2 身体の状態を検査

実際に身体の状態を検査します。 身体の不調を見つけ出し、患者さまのお身体に合った施術方法をご提案いたします。

3 施術計画の説明

当院では、根本的な原因を改善する治療を行っております。 そのために、お身体に合わせた計画を立てて、施術行っていきます。 施術をする前に必ず、あなたに合わせたオーダーメイドの治療計画のご説明をします。

4 根本原因の施術

痛みの原因になっている部分も含めて、ゆがみや筋肉の緊張をほぐしていきます。 痛みが出ていることで、ほかの部分も負担がかかっていることは少なくありません。 骨格・筋肉の２つにアプローチすることで、本来のしなやかさや柔らかさの筋肉に導きます。 そして、痛みを繰り返さない身体つくりを目指していきます。

5 後遺症が出ないように予防

身体のゆがみを取り除くことで、全身にバランスが安定して、血行がよくなったり、免疫力がアップしたりします。 そのため、自然治癒力をアップさせる予防治療を行います。 全身のバランスを整えることで、後遺症が出るリスクを軽減することができます。 また、アフターケアで自宅でのストレッチや運動メニューなどもお伝えします。

交通事故に強い専門家の選び方

ポイント1　むちうちの状態に合った施術をしてくれるか？

病院と整骨院では施術の内容が異なります。
病院ではレントゲンを撮影ができるため、画像診断をすることができます。
しかし、レントゲンで診断した時に異常が見られない場合には、湿布や鎮痛剤などで様子をみることが多くなりますが、症状が改善しないことも少なくありません。

整骨院はレントゲンでの診断はできませんが、痛みがある部分に対して全身的に施術することを得意としています。
あなたの身体に合わせて、オーダーメイドの施術を行うことができます。
そのため、事故の診断書などが必要になるため、病院に通院する必要がありますが、骨などに異常がなく、痛みや違和感が続いている場合には整骨院も併用して施術することをおすすめします。

ポイント2　交通事故の施術や保証について知識が豊富な整骨院か？

交通事故のむちうちなどの施術は、自賠責保険などで費用が支払われることが多いため、その保証の手続きなどに詳しいと安心です。
分からない時にアドバイスしてくれる専門家がいると、スムーズに手続きができます。
また、多くの交通事故の後遺症の症状の方を施術している実績や経験が豊富な場合、お悩みに寄り添って身体の不調を整えることが期待できます。

ポイント3　国家資格を持った施術者がいるか？

自賠責保険を適応するために、国家資格を持った施術者がいることが重要です。
そうすると、負担金額が0円で施術を受けることができます。

国家資格の施術者がいる機関

• 病院は医師が国家資格保有者です。
• 整骨院・接骨院は柔道整復師が国家資格保有者です。
• 鍼灸院ははり師・きゅう師が国家資格保持者です。

まとめ

交通事故にあった時には、慌ててどうしたらよいか分からないことも多いと思いますが、まずは落ち着いて、ケガしている人はいないかと警察と保険会社に連絡しましょう。
事故証明を出してもらうことで、今後の治療や施術がスムーズに行うことができます。

また、その後は病院に通院して異常がないか確認してもらうことが大切です。
レントゲンで異常がなくても、その後にむちうちの症状が出てくることも少なくありません。
そのまま放置して、保険が適応できず、補償も対応してもらえないことがないように、すぐに通院しましょう。

また、病院で異常がなくても神経や筋肉が傷ついている可能性があります。
整骨院では、そんなレントゲンにうつらない筋肉や神経の痛みにアプローチして違和感が改善するように導いていきます。
交通事故で違和感がある場合には、お気軽にご相談ください。